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出面表とは?読み方・書き方とエクセルでの作り方【記入例つき】

出面表とは? アイキャッチ画像

「出面表を付けておいて」と言われたものの、何をどう書けばいいのか分からない。あるいは、毎月の集計に時間を取られていて、もっと楽な方法を探している。出面表について調べる方の悩みは、だいたいこのどちらかに寄ります。

出面表(でづらひょう)は、建設現場で「誰が・どの現場に・何日入ったか」を記録する表です。給与や外注費の計算、工事ごとの労務費の把握など、お金にかかわる場面で根拠になる書類でもあります。

この記事では、出面表の読み方と意味、人工(にんく)や出面帳との違いといった基本から、実際の記入例、エクセルでの列の組み方と集計関数、一人親方や個人事業主が付ける場合の書き方までをまとめました。なお、法令に関する情報は2026年9月時点のものです。

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出面表とは?読み方と意味をわかりやすく解説

出面表とは何かを示す図。誰が・いつ・どこで働いたかを記録する現場の記録書

出面表は、建設現場で「誰が・いつ・どの現場で・どの作業を・どれくらい」働いたかを日々記録する表です。読み方は「でづらひょう」。「でずらひょう」と表記されることもあり、現場によっては「でめん」と読む場合もあります。

一般的な出勤簿と違うのは、現場名と職種(工種)がセットで入る点です。建設業では作業員が日によって別の現場に入るため、「出勤したかどうか」だけでは給与も原価も計算できません。どの現場に何人工投入したかまで記録して、はじめて意味を持ちます。

出面と人工(にんく)の違い

出面は「現場に出たという事実、およびその記録」を指します。対して人工は「1人が1日働く作業量」を表す単位。1人が1日働けば1人工、半日なら0.5人工と数えます。

「今日は3人工入った」といえば、延べ3人日分の労働が投入されたという意味です。出面表は、この人工を日々積み上げていく表だと考えると分かりやすいはずです。人工の数え方や単価の考え方は一人工とはや人工代でも整理しています。

出面表・出面帳・人工表・出勤簿の違い

呼び方は現場ごとにバラつきがあり、厳密な定義があるわけではありません。おおよその使い分けは次のとおりです。

呼び方主な中身使われ方
出面表日付×作業員×現場×人工現場単位の記録。支払い計算の根拠になる
出面帳出面表を綴じた帳簿ほぼ同義。月次でまとめたものを指すことが多い
人工表人工数に絞った集計常用の請求・支払いで使う
出勤簿従業員の出退勤時刻労働時間管理の書類。全社員が対象

出勤簿が「自社の従業員の労働時間を管理する書類」なのに対し、出面表は「現場ごとの投入人工を把握する表」です。目的が違うので、両方を兼ねさせるなら始業・終業時刻まで記録できる形にしておく必要があります。

出面表をつける3つの目的

出面表の目的を示す図。支払い根拠・労務費の把握・労働時間管理の3つ

1. 給与・外注費の支払い根拠になる

日当制や常用で動く現場では、出面表の人工数がそのまま支払額に直結します。「言った・言わない」で揉めやすいのがこの部分。作業員側と元請側の双方に記録が残っていれば、月末の突き合わせで食い違いが出てもすぐ確認できます。

2. 工事ごとの労務費が見えるようになる

現場名まで記録しておくと、工事別に投入人工を集計できます。労務費が工事単位で出れば、材料費や外注費と合わせて工事原価を組み立てられ、実行予算との差もつかめます。

出面表を「勤怠の記録」で終わらせるか「原価のデータ」まで持っていくかで、後々の使い道がかなり変わってきます。

3. 労働時間の管理と法令対応

建設業には2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されています。36協定を締結した場合の原則は月45時間・年360時間です。特別条項付きでも、時間外労働は年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計は単月100時間未満かつ2〜6か月平均80時間以内、月45時間を超えられるのは年6か月までという上限があります(災害時の復旧・復興事業には一部特例あり)。出典:厚生労働省「建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制」。

違反した場合、労働基準法にもとづき6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。また、厚生労働省のガイドラインでは、労働日ごとに始業・終業時刻を確認して適正に記録することが使用者に求められています。出典:厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」。

労働時間まで管理するなら、出面表に人工数だけでなく始業・終業・休憩の時刻欄を設けておくのが安全です。

出面表の記載項目

出面表の記載項目を整理した図。現場名・氏名・職種・人工数など

必要な項目は運用の目的で変わります。人工での支払い計算だけなら日付と人工数で足りますが、労働時間管理まで兼ねるなら時刻の欄が要ります。

最低限そろえたい6項目

  • 日付:締め日をまたがないよう月単位で区切る
  • 現場名:正式名称で統一する。「〇〇邸」「A現場」など通称が混ざると集計できない
  • 氏名:同姓の作業員に備えてフルネームで書く
  • 所属:自社か協力会社か。外注費と労務費の切り分けに効く
  • 職種(工種):鉄筋、型枠、足場など。工種別の生産性を見るときの軸になる
  • 人工数:1.0、0.5など。刻み方は社内で統一する

労働時間まで管理するなら足す項目

  • 始業・終業時刻、休憩時間
  • 実働時間
  • 時間外・休日・深夜労働の区分(割増賃金の計算に必要)
  • 備考(早退、雨天中止、資材待ちなど)

備考欄は軽く見られがちですが、後から「なぜこの日は0.5人工なのか」を説明できるかどうかの分かれ目になります。ひとこと書いておくだけで、月末の確認がかなり楽になります。

出面表の記入例とエクセルでの作り方

出面表の作成手順を示す図。目的の明確化からフォーマット選定まで

出面表の形は大きく2種類あります。どちらを選ぶかで、後の集計のしやすさが決まります。

型A:月間マトリクス型(縦に作業員、横に日付)

常用が中心で、人工ベースの支払いが主な目的ならこの形が扱いやすいです。

氏名職種1日2日3日4日5日合計人工
鈴木 一郎鉄筋1.01.00.51.01.018.5
佐藤 健二型枠1.001.01.01.017.0
高橋 三郎足場0.51.01.001.015.5

1枚で1か月が見渡せるのが利点です。ただし現場が複数あると「誰がどの現場に何人工入ったか」を表現できません。現場ごとにシートを分けるか、次の型Bに切り替えることになります。

型B:日別明細型(1行が1人1日)

複数現場を抱えていて、工事別の労務費まで出したいならこちらです。行数は増えますが、集計の自由度が段違いに高くなります。

日付現場名氏名所属職種始業終業休憩実働人工備考
9/1〇〇邸新築鈴木 一郎自社鉄筋8:0017:001:008.01.0
9/1〇〇邸新築佐藤 健二佐藤工業型枠8:0012:000:004.00.5午後雨天中止
9/2△△ビル改修鈴木 一郎自社鉄筋8:0019:001:0010.01.25残業2時間

集計を自動化する関数

エクセルで組むなら、次の4つを入れておけば月末の手計算はほぼなくなります。

やりたいこと数式
実働時間を出す(時刻の引き算を数値に直す)=(終業-始業-休憩)*24
人工数を0.5刻みに丸める=ROUND(実働/8*2,0)/2
現場別・作業員別に人工を集計する(型B)=SUMIFS($J:$J,$B:$B,”〇〇邸新築”,$C:$C,”鈴木 一郎”)
出勤日数を数える(型A)=COUNTIF(C4:AG4,”>0″)

人工の刻み方は会社によってまちまちです。0.5刻みにするのか、残業込みで1.25人工として扱うのか。ここを決めずに走らせると、担当者ごとに数え方が変わって集計が合わなくなります。フォーマットを作る前に、まず社内ルールを固めるほうが結局は早いです。

無料テンプレートを使うときの注意

検索すれば無料の出面表テンプレートは見つかりますが、そのまま使えることは少ないと考えたほうがいいでしょう。自社の職種、締め日、人工の刻み方、支払い区分に合わせて列を足し引きする前提で選んでください。とくに現場名の列がないテンプレートは、工事別の原価集計につなげられないので注意が必要です。

型Bまで作り込むと、工事ごとの労務費が集計できる形になります。その労務費を材料費・外注費とあわせて工事別の原価と粗利に組み立てられるのが工事管理システムuconnectです(シリーズ累計3,000社突破)。

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一人親方・個人事業主の出面表の書き方

一人親方・個人事業主が出面表に残すべき項目を示した図。日付と現場名、人工数と単価、請求の根拠

常用で応援に入る一人親方や個人事業主にとって、出面表は請求の根拠そのものです。元請が付けている出面表と自分の記録が食い違うと、その月の入金額が変わってしまいます。

自分用の記録を必ず残す

元請の出面表を信頼していても、自分の側に記録がなければ確認のしようがありません。最低限、次の5つを日々メモしておけば足ります。

  • 日付
  • 現場名(元請の呼び方に合わせる)
  • 元請・発注者名
  • 作業内容
  • 人工数と単価

スマホのメモでもかまいませんが、月末に集計することを考えるとスプレッドシートのほうが扱いやすいはずです。

請求書とのつなぎ方

常用の請求は「〇月分 常用 15人工 × 単価〇〇円」という形が一般的です。この人工数の根拠になるのが出面表。請求書に日別の明細を添付できると、元請側の確認もスムーズになります。

なお、インボイス制度に登録している場合は、請求書に登録番号や適用税率などの記載事項が必要です。出面表はあくまで根拠資料なので、請求書の要件とは分けて考えてください。

食い違いが出たときのために

「その日は入っていないはず」と言われる場面は実際に起こります。日報や写真、入場記録など、出面表以外の記録も残しておくと裏付けになります。作業日報を併用している方は、日報の日付と出面表を突き合わせておくと安心です。

出面表の管理で押さえるポイント

出面表の管理方法を示す図。当日記入・ルール統一・保存期間の徹底

記入は当日中に済ませる

「後でまとめて」が一番危ない運用です。3日分をまとめて書くと、半日だったのか丸一日だったのかがあいまいになります。終業時に当日分を書き、翌朝の朝礼前に前日分を確認する。このサイクルが崩れなければ、月末の修正はほとんど発生しません。

記入ルールを紙1枚にまとめる

人工の刻み方、残業の扱い、現場名の書き方、雨天中止のときの記録方法。このあたりを決めて紙1枚に落とし、記入する全員に配ります。ルールが人の頭の中にしかないと、担当が変わった瞬間に集計が崩れます。

保存期間を意識する

労働基準法では、賃金台帳や出勤簿など労働関係に関する重要な書類の保存期間が5年間(附則により当分の間は3年間)と定められています。出面表そのものが法定帳簿というわけではありませんが、賃金計算の根拠資料である以上、同じ扱いで保存しておくのが無難です。出典:e-Gov法令検索「労働基準法」。

紙で運用しているなら、月末にスキャンしてクラウドに置くだけでも紛失のリスクはかなり減ります。

個人情報として扱う

出面表には氏名、所属、勤務実態が並びます。クラウドで共有するなら閲覧と編集の権限を分け、現場担当者は入力のみ、承認は管理者といった形にしておくこと。エクセルをメール添付で回す運用は宛先間違いの事故が起きやすいので、避けたほうがいいでしょう。

紙・エクセル・アプリのどれを選ぶか

紙・エクセル・アプリという出面表の管理方法の違いを比較した図
方法向いているケース弱点
紙・手書き現場が1〜2か所、作業員が少数集計が手作業。紛失・劣化のリスクがある
エクセル現場が数か所、集計まで自分で組みたい現場からの入力が難しい。同時編集で版が割れる
アプリ現場が多い、リアルタイムで把握したい月額費用がかかる。作業員への定着に手間

規模が小さいうちは紙でも十分回ります。困りはじめるのは、現場が増えて「今月あと何時間残業させられるか」が即答できなくなったあたり。そこがエクセルやアプリを検討するタイミングです。

管理方法ごとの詳しい比較は出面管理とは、具体的なアプリの比較は出面表アプリおすすめ5選でまとめています。

出面表に関するよくある質問

出面表の読み方は?

「でづらひょう」と読みます。「でずらひょう」と表記されることもあり、現場によっては「でめん」と読む場合もあります。

出面と人工の違いは?

出面は現場に出たという事実とその記録を指し、人工は1人が1日働く作業量の単位です。「3人工」は延べ3人日分の労働を表します。

出面表と出勤簿は何が違う?

出勤簿は従業員の労働時間を管理する書類で、対象は全社員です。出面表は現場ごとの投入人工を把握する表で、協力会社の作業員も含めて記録します。労働時間の管理を兼ねる場合は、出面表に始業・終業時刻の欄を設けます。

手書きの出面表でも問題ない?

記録として残っていれば手書きでも問題ありません。ただし労働時間の管理まで兼ねるなら、始業・終業時刻を客観的に確認できる運用が求められます。

出面表の保存期間は?

賃金計算の根拠資料として、賃金台帳などと同じく5年間(当分の間は3年間)保存しておくのが無難です。

無料のテンプレートはある?

無料で配布されているものはありますが、現場名や職種の列が自社の運用と合わないことが多いです。列を調整して使う前提で選んでください。

出面で集めた労務費を工事の利益につなげるには

工事管理システムuconnect(ユーコネクト)のサービス紹介画像

出面表を付ける手間をかけているなら、その数字は勤怠の確認だけで終わらせず、工事ごとの採算を見るところまで使いたいところです。人工数に単価を掛ければ工事別の労務費が出ます。あとは材料費と外注費を足せば、その工事の原価と粗利が見えてきます。

こうして集めた労務費を、材料費や外注費とあわせて工事ごとの原価としてまとめ、粗利を現場単位で把握できるのが、建設業向けの工事管理システム「uconnect」です。工事台帳が自動で組み上がり、工事別の売上・原価・粗利率をひとつの画面で確認できます。弥生、freee、マネーフォワードといった会計ソフトとの連携にも対応しています。

ただし、uconnectに出面管理や工数管理の機能はありません。出面の集計そのものは手元のエクセルや出面管理アプリで行い、その結果の労務費を金額指定で原価として登録する使い方になります。「出面を付ける仕組み」ではなく「集まった数字を利益につなげる仕組み」と考えてください。

初期費用は0円で、30日間の無料期間があります。工事ごとの粗利が見えていないと感じている方は、uconnect公式サイトで機能を確認してみてください。

まとめ

出面表は、建設現場で「誰が・どの現場に・何人工入ったか」を記録する表です。読み方は「でづらひょう」。給与や外注費の支払い根拠になり、現場名まで記録しておけば工事ごとの労務費にもつながります。

作り方で迷ったら、常用が中心なら月間マトリクス型、複数現場を抱えるなら日別明細型を選ぶのが基本です。人工の刻み方と現場名の書き方を先に社内で決めてからフォーマットを組むと、後の集計でつまずきません。

紙でもエクセルでもアプリでも、続けられる形であればどれでも構いません。大事なのは毎日つけること、ルールを統一すること、そして集めた数字を工事の採算まで使い切ることです。

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